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顎関節症 TMD(Temporomandibular Disorders)...?
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■顎関節症の定義

■軽症のものから重症まで状態は様々
■20〜30代がピーク、女性に多い
顎関節症の症状
顎関節症の治療
顎関節症は生活習慣病です。現行の保険制度にはカウンセリングという項目がありません。
使ってもらえないマウスピース(本当に必要な方は1割以下)代で時間を補い、調整料にてカウンセリングを行ってきましたが、保険制度がまたもや改変しました(調整料は月一回の200点:窓口負担600円:かつては制限なし)。
下にまとめてありますので理解されてからの通院をお勧めします。
顎関節症の分類(日本学関節学会)

顎関節症 | 型

咀嚼筋障害
咀嚼筋障害を主徴候としたもの

顎関節症 || 型

関節包・靱帯障害
円板後部組織・関節包・靱帯の慢性外傷性病変を主徴候としたもの

顎関節症 ||| 型

関節円板障害
関節円板の異常を主徴候としたもの
a:復位を伴うもの
b:復位を伴わないもの

顎関節症 |V 型

変形性関節症
退行性病変を主徴候としたもの

顎関節症V型

I〜IV型に該当しないもの

当医院ではT・U・V型の治療を行い、W・X型はカウンセリング、大学病院の紹介を行っています。
■顎関節症の定義

「顎関節や咀嚼筋の疼痛、関節(雑)音、開口障害ないし顎運動異常を主要症候とする慢性疾患群の総括的診断名であり、その病態には咀嚼筋障害、関節包・靱帯障害、関節円盤障害、変形性関節症などが含まれている」
(日本顎関節学会「顎関節症の定義」)

簡単に言うと、あごの関節(顎関節)周辺に何らかの異常がある「あごが痛い」「あごが鳴る」「口が開けづらい」などが主な症状である慢性的な疾患で、原因はいくつかあり状態も異なるがまとめて顎関節症と呼ぶ・・・ということです。咬合や顎の痛みなど不定愁訴を含めたカルテ上(レセプト上)での便利な病名で用いるときもあります。

■軽症のものから重症まで状態は様々

「硬いものを食べたらあごが痛くなったがしばらくしたら治った」という程度の軽い症状を含めると日本人の二人に一人は何らかのあごの異常の経験があるのではないかとも言われます。このように放っておいても自然に治るものもあり、必ず悪化していくという疾患ではありません
患部を安静にする、問題のある生活習慣を改善する、薬を服用するなどの治療で80%の人はよくなっているそうです。
重症になると手術が必要となったり、症状もめまいや痛みなど全身に及び、開口障害により食事の摂取が困難になったり精神的にも影響を受けるなど、日常生活に支障をきたすほどの症状に苦しむ患者さんもいます。

■20〜30代がピーク、女性に多い

顎関節症の患者はここ十数年で15倍にも増加したとも言われます。子供〜高齢者まで幅広くみられる病気ですが、年齢では10代半ばから増え始め20〜30代がピーク、女性は男性の2〜3倍の来院数だそうです。
なぜ女性が多いのかはよくわかっていませんが、女性の方が筋肉の緊張やストレスに対して感受性が高く痛みに敏感で健康にたいする関心が高い、男性よりも骨格や靱帯が弱い、女性ホルモンに関係がある、などの説がありますが、個人的な見解は男性は多忙であり病院を含めた専門外来の受診ができないことにより、潜在的には差は無いように感じられます。
 年齢的には、10代半ば頃から増加するのは歯や骨格が成長し大人になる時期であること、精神的にも思春期であり社会的な生活も複雑になるため、また30代以降は来院患者数が減少するのは顎関節の変形はあってもそれに慣れてうまくつきあえるようになるため、などといわれます。
 歯の形態は遺伝子により決定し、かみ合わせは遺伝子と環境因子によります。さらに上顎の成長は脳の発育、下顎は骨格に関係しますのでこれらの発育タイミングと歯の生えるタイミングも関係しています。
10台後半から発生するものは悪習癖(姿勢・咬み癖・口呼吸・唇咬み・爪咬みなど)と親知らず(第三大臼歯)が主な原因です。







■顎関節症の代表的な症状

顎関節症の主な症状は5つあります。これらの症状がひとつ、もしくはいくつか重なって現れます。

@あごが痛む

顎関節および周辺の頬やこめかみの痛み。口の開け閉め、食べ物を噛むときなど、あごを動かした時に痛むのが特徴。あごの動きに関係なく痛む場合は他の病気の可能性が高い。

A口が大きく開けられない(開口障害)

正常な人は縦に指三本分入る(40〜50o)が、指が2本程度(30mm)もしくはそれ以下しか入らない。
あごを動かすと痛むので無意識に動きを抑えてしまっている場合と、顎関節の異常で口が大きく開けられない場合とがある。いきなり口が開かなくなる場合も、徐々に開きづらくなっていく場合もある。

Bあごを動かすと音がする(関節雑音)

あごを動かしたときに耳の前あたりで「カクカク」音がする。「ジャリジャリ」「ミシミシ」といった音の場合もある。
症状が音だけの場合は顎関節症予備軍と言えるが治療は必要ないと思われる。

C噛み合わせに違和感がある

あごの関節や筋肉に問題があると、あごの動きに変化が生じて噛み合わせが変わることがある。
急に噛み合せが変わったように感じるときは顎関節症の疑いがある。

D口を完全に閉じることができない

非常に稀だが、あごの関節内の構造の異常のため上下の歯列の間に隙間ができて、口が完全に閉じられなくなる場合がある。

■その他の症状

代表的な症状以外にも、顎周辺だけでなく全身の様々な部位に症状が現れることもあります。

頭痛、首や肩・背中の痛み、腰痛、肩こりなどの全身におよぶ痛み
顎関節部やその周辺の痛み
耳の痛み、耳鳴り、耳が詰まった感じ、難聴、めまい
眼の疲れ、充血、流涙
歯の痛み、舌の痛み、味覚の異常、口の乾燥感
嚥下困難、呼吸困難、四肢のしびれ

■症状が似ている病気

顎周辺に痛みがあっても必ずしも顎関節症とは限りません。よく似た症状は別の病気にもみられます。

<顔に痛みを感じる病気>

発作性神経痛(舌咽神経痛、三叉神経痛)、
歯や歯周組織・舌など口の中の病気、
耳・鼻・喉・唾液線の病気、
慢性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)、
症候性頭痛(脳腫瘍、脳内出血など)、
シェーグレン症候群、慢性関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、線維筋痛症、通風、甲状腺機能亢進症、
心因性疼痛、神経因性疼痛  など

<口が開けづらい病気>

親知らずの炎症、
顎関節の骨折・腫瘍・脱臼・感染症・炎症、
顎の筋肉の萎縮・外傷・炎症・拘縮、
顎に関係する神経の腫瘍・炎症・ウィルス感染症  など



顎関節症の治療

原因を解消する治療と、痛みなどの症状を緩和する治療を症状に応じて組み合わせて行います。

1)認知行動療法

ブラキシズムや癖など顎関節症の原因となる悪習慣やその背景をさぐり本人に自覚させ、それらを取り除くようにさせる

2)物理療法

痛みの軽減のために患部を温めたり冷やしたりする

3)運動療法

開口や顎を動かす訓練をして口がよく開くようにする

4)スプリント療法

スプリントという歯列を覆う装具を装着することで顎関節や筋肉への負担を軽くして歯ぎしりや食いしばりの害を緩和する(使用期間は短期間)

5)薬物療法

痛みが強い場合に薬で炎症を鎮めたり、筋肉が痛みで固まっている場合に筋弛緩剤を用いたりする。
また夜間の歯ぎしりや食いしばりを抑えるために入眠剤、痛みの軽減のために抗不安薬、抗うつ薬を使用する場合もある

6)外科療法

その他の治療で症状が改善されない場合には外科療法が行われる場合もある。関節内に強い炎症がある場合に針をさして関節内部の物質を洗い流す「関節腔内洗浄療法」、関節内で関節円板と骨の癒着がある場合にそれをはがす「関節鏡手術」などがある。

※咬合治療

かみ合わせが顎関節症の原因なのか結果なのか、その関係はまだわかっていないとされている。
かみあわせの異常が原因となっていてそれを取り除くことにより症状の改善が見込める場合には、初期段階ではごく簡単な噛みあわせの治療を行い、治療の最後に最終的な噛みあわせの治療を行う。
医療の基本原則である。痛みを取る・食べれるようにするなどをおこなうことにより軽減するケースが多い。
当医院では、仮歯(プロビジョナルレストレーション)を作成し、通院中において乱れないように心がけています。
 よって診断が確定するまで、天然歯(健康な歯)を削ってかみ合わせを再構築してはいけません。

矯正治療においても顎関節症のための矯正ではなく、審美性、清掃性の改善を目的として行ってください。
矯正後に改善傾向になるケースも多いです。

■治療はセルフケアが中心

顎関節症は生活習慣病的な部分が大きいため、患者自身が行う自宅療法(=セルフケア)が治療の中心となります。
顎関節症を起している歯ぎしりや偏咀嚼などの悪習癖やそれを誘発する背景などを把握してそれらを取り除くことをしなければ根本的な治療にはならないともいえます。それは症状の改善とともに再発の予防にもなります。

<主なセルフケア>

○歯を接触させない
くいしばりをしないようにする。上下の歯が接触するのは物を噛むときだけで、通常時は歯を接触させないようにして余計な負担をかけないようにする。
「唇を閉じ、上下の歯を離し、顔の筋肉の力を抜く」(TMDマントラ−顎関節症呪文)

○硬いものは食べない
痛みや口が開けづらい症状がある場合は、しばらくは硬いものを食べないよう注意する

○口を大きく開けない
無理に口を大きく開けない。食べ物を小さく切ったり、会話中、あくびや歯科治療などにも注意。

○冷湿布、温湿布
痛みの急性期には冷湿布が有効。あごを動かさずに冷やしすぎると血液循環が悪くなるので注意。
慢性的な痛みには温湿布をすると筋肉の緊張や痛みが緩和される。

○マッサージ
あごの筋肉が痛むときはマッサージをすると血行がよくなり痛みが軽減される。弱っている筋肉を痛めないように強く揉みすぎない。

○よい姿勢を保つ
立つ姿勢や座る姿勢を正しく。猫背やあごを突き出す姿勢になっていないか注意する。同じ姿勢を長時間続けないようにし、ときどきストレッチなどをする。

○うつ伏せ寝をしない
うつ伏せは顎や首の筋肉に負担がかかるので、できるだけ仰向けで寝るようにする。枕も高いものは避ける。

○あごの運動をする
関節や筋肉の痛みが緩和されたら、少しずつ顎の運動を行う。口の開閉や顎を横に動かしたり、首や肩のストレッチをする。医師に相談して顎の筋肉エクササイズなどを症状をみながら行う。(関節可動化訓練、筋伸展訓練、筋負荷訓練、咀嚼訓練など)

○リラクゼーション
緊張をほぐし、顎に負担をかけないようにする。仕事などで長時間緊張が続くような場合は、ときどき緊張を解いて筋肉を休ませるようにする。意識的に筋肉の力を抜いていくリラクゼーションなどを行うのもよい。
また過度なストレスがかからないようにする。

○全身運動
ウォーキングや水泳などの全身運動をする。基礎体力の維持や全身の血行をよくする他に、気分転換やストレス解消の効果もある。

○あごに負担をかけない生活
歯を食いしばるスポーツ、管楽器の演奏、口を大きく開ける発声練習などにも注意。頬杖をつかない、食べ物は両奥歯で噛む、など顎に負担をかけないようにする。
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